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Jun 05, 2007

Bela Fleck and the Flecktones

6月2日、Bela Fleck and the Flecktonesのコンサートを見てきた。

「何のコンサートに行くの?」と人に聞かれるたびに、「たぶんご存じないでしょうが、ベラ・フレックという人で、ジャンルとしてはジャズからフュージョン?といった感じでしょうか・・・」と曖昧なことを言ったのだが、ここにきちんと説明させてもらうと、

Bela Fleck and the Flecktonesは、バンジョー弾きのベラ・フレックを中心としたバンド。ベラはもともとはブルーグラスのバンジョー弾きだが、そのスタイルとテクニックは他者とは一線を画す。その才能はブルーグラスをはるかに超えて、Flecktonesとしての活動のほか、Chick Coreaと共作したり、クラシックのピアノ曲をバンジョーで弾いてしまったりもする。

私はブルーグラスをかじっていたので、ベラはもちろんいつか見てみたいと思っていた憧れの存在ではあるのだけど、Flecktonesは正直、今まで敬遠していて、それは単に私が普段ジャズもフュージョンも聴かない人間だということもあるし、やっぱりバンジョーはブルーグラスが一番と思うからでもある。今回のコンサートも正直に言えば、Flecktonesかぁ・・・でもコレを逃したらベラを見る機会はもうないかもしれないし、行っておくべきだよな・・・と思ってチケットを買い、一応CDも何枚か買って予習したものの、ブルーグラスの曲も少しはやってくれるかなぁー、という感じで待ったのだった。

それに、まず思ったのは、なぜダラスに来るの?チケット売れるのか?ということ。チケットが発売されたのは4月だったのだが、発売日に取った我々の席はステージ向かって右、前から11列目。そしてコンサートの直前にもう一度サーチして、出てきたのは正面で前から7列目・・・がーん。そんな良い席が残っているとは、悔しいー!それよりも、これはどう考えてもチケットが売れていないということだ。

当日、NOKIA Theatreに向かうも、いつもより全然車が少ない。駐車場も混んでいないし、すんなり入場。まずTシャツチェック。4種類のTシャツとキャップ、CDが売られていたが売り子はひとりで、買う人もパラパラ。寂しい・・・けど買う。

ホールに入ると、1階席と2階席はほぼ埋まっているものの、両端のセクションは使っていないし、3階席はほぼ空席で数人座っているだけ。もう彼らが次にダラスに来ることはないだろうな・・・と思う。

しかし、ステージが始まってからはそんな懸念もふっとび、ただその演奏に感動。アルバム"The Hidden Land"からの曲も、以前の曲も、かなりのアレンジが加えられていて、それも4人のテクニックがすごいからなのだろうけど、圧倒された。楽器の種類も、4人しかいないのにこんなにいろいろ出すか!ってくらい。Victorはベースのみだが、すごいテクニックだし、ソロで10分以上(に感じた)弾くだけの奏法のバリエーション、音の変化には驚嘆。Belaは普通のバンジョーと、エレキバンジョー、6弦のエレキバンジョー(ギターなのか?)、他にも変な形のバンジョーを弾いていた。Jeffはサックス(ソプラノとテナーか?アルトかも)、フルート、クラリネット、ホイッスル、そしてキーボード。彼は頭は剃っていて、あごひげが長いので、"Upside-down man"と紹介されていた。そしてFuture Man・・・あの不思議な形のドラムマシーン(Synthaxe Drumitar)、どこを押したらどの音が出るのか、全部説明してほしい・・・。それに加えて、普通のドラム、パーカッション、座っている箱まで叩いていた。あの箱はただの木箱なのか、それ用なのか、とにかく未来の人はスゴかった。

前半と後半の間に休憩をはさみ、最後はベラのソロで、クラシックの曲からブルーグラスの曲までじっくりと。ブルーグラスの曲になると、観客はやはり盛り上がっていた。

アンコールは4人で1曲、最後に肩組んでおじぎ。やっぱりこうやって終わるのが正しいとつくづく思った。今回は観客の質も良く、年齢層が上で男性がやや多めだから、うるさく騒ぐ人もいないし、何といっても、ベラ・フレックを知っている人しかここには来ていないわけで(つまりあまりメジャーではないので、名前を聞いてちょっと行ってみるか、という人は少ないと思う)、純粋に音楽を聴いて楽しむという風で非常に良かった。アンコールの声援も、心がこもっている感じだった。

ステージの機材の上に、いくつかHippoの小さいぬいぐるみが置いてあって、あれをブースでTシャツと一緒に売れば売れるだろうに・・・少なくとも私は買うだろう、と思っていたら、アンコールの後、客席に投げていた。こっちには来なかったけど、欲しかったよう・・・。

師匠も楽しんでくれたようで、かなり満足度は高かったそうだが、どうしても納得いかないことがあるらしい。それは、「ベラ・フレックの格好はどうにかならんのか」ということ。そうなのだ!ベラは年取ってちょっと太ったけど、顔は悪くない(若いときは美青年だった)のに、昔から着ているものがダサいのだ。今回のステージは、Future Manはあの格好でキメてるし、JeffとVictorはまったくオシャレとは言えないが雰囲気を壊さない程度の服を着ているのに、BelaはTシャツにジーンズ。細かく言えば、Tシャツはラグランスリーブで身頃は黒っぽい色、袖はオレンジ系で、ジーンズはダボダボ。裾が細くなっていなかったのが不幸中の幸いだった。

CD "Live Art"のライナーノーツの写真(バンジョーの絵のTシャツでヘッドバンドしてエレキバンジョーを弾くベラ)を見せて、「これも相当ダサいよね」と言ったら、師匠は「いいや、今日の格好のほうが全然ダサかった。今まで見たコンサートの中で一番ダサかった」とキビシイ意見だった。

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Comments

 確かにFlecktonesには触手が伸びないというか、なんというかいまひとつ好きになれないところがありますね。スクラッグスレビューを好きになれないのと同じような感じかなあ(違うか?)。

 ところで、先日北大の学祭をちょっとだけのぞいてきました。久しぶりに学生の演奏を聴いて、なんともいえないいい気持ちになって帰ってきました。別に演奏がすごいとかそういうことではなくて(凄く上手い女性ボーカルの子がいたけど)、自分が学生だった頃、ブルーグラスをやる以外何の楽しみもなかった事や、だからこそ学祭がものすごく楽しみだったことなどを思い出してしまったということなのですが、こういう風に昔を懐かしむようになったというのは、歳をとったということなのでしょうねえ。2時間くらいしかステージは見れませんでしたが、いい時間を過ごさせてもらいました。

Posted by: じょーしん | Jun 13, 2007 at 09:50 PM

じょーしんさん、
Flecktonesのライブはすごく良かったんですけど、それでCDを買おうという気になったかというと、そうでもないんですよね。
学祭の時期だったんですね。ダラスはもう暑くて季節感まったく無しなのです。今でもカレーを作っているのでしょうか?いろいろ学祭の思い出はありますが、思い出したくないこともあったのを思い出しました。そしてカレーが食べたくなってきました。

Posted by: kmy | Jun 14, 2007 at 08:13 AM

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